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2024.05.22

車椅子の前ずれ防止

車椅子の前ずれ防止

皆さまお世話になっております。

 

今回は介護の現場より、よくご質問いただきます、

車椅子の前ずれとその防止についてお話します!

 

【ずり落ちの要因とは?】

そもそも二足歩行をする人間の体は座ったままで長時間、姿勢を保持することに適したつくりではありません。健常者でも長時間座ったままの姿勢でいることは、意外ときついですよね。そして筋力が低下した高齢者にとっては尚更です。また長時間座っているとお尻が痛くなってしまいますよね。

痛みを軽減するためにお尻を前にずらしてしまします。大きくはこの2つ(筋力低下、お尻の痛み)が要因となっているはずです。加えて問題となるのが、姿勢が崩れてしまっても患者さんは自分で戻せないということです。健常者にとっては簡単なことでも、高齢者に方にとって困難なことなるのです。

 

【前ずれによる悪影響】

① 呼吸機能の低下

前ずれして姿勢が崩れた状態では胸郭の可動域を制限してしまい、呼吸が浅くなりがちです。換気量が低下し、脳への血流量も減少してしまいます。換気量が低下し、脳への血流量も減少してしまいます。

 

② 日常生活動作の困難

正しい姿勢で座っていないと、その他の動作が困難になります。例えば、上肢による車椅子の自走動作への負担です。体験してみるとわかりますが、正しい姿勢の時と比較した際、より肩関節の伸展可動域が求められますし、筋力も発揮しづらくなります。

 

③ 意欲の低下

①、②の影響により疲労が蓄積し、覚醒度の低下、傾眠となり活動時間が減少、廃用が進行し、筋力が低下、さらに疲労しやすくなる……と、負のスパイラルに入ってしまう状態です。たかが座り方、と軽く見ていると、患者さんの負担は増大します。周囲が気づかないうちに多くの影響が進行しているかもしれません。

 

 

【前ずれ防止と改善するために】

1.クッションの利用

車椅子クッションを利用するのが一つの手です。特定の形状で臀部を支え、前方へのずれを抑えることができます。

 

2.姿勢の調整(適切な座り方)

まず座った際の骨盤の位置が非常に重要です。 座る際に骨盤を後ろに引くようにして、シートの奥まで座りましょう。また背張り調整が可能な車椅子の場合、背中の形に合わせて調整します。また足の位置も重要です。足がフットサポートにしっかりとついていることを確認し、膝が90度に曲がるように調整します。上記のような方法をとることで正しい姿勢を保持しやすくなります。

 

3.定期的な体位変換

長時間座った状態でいるとお尻が痛くなり、お尻の位置を動かしてしまい、前ずれしやすくなるので、定期的に姿勢を直すことが重要です。特にデイサービス等において、ご自身で体位変換が難しい様な人は、臥床(寝た姿勢)の体勢にして、臀部に体圧が集中することを避けることも大切です。

 

簡単ではありますが、以上の様な方法を組み合わせることで、車椅子の前ずれを効果的に防ぐことができます。適切な対策を講じることで、安全で快適に車椅子の使用頂ければ幸いです!

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この記事を書いた人

Furuno

営業の古野(ふるの)です。まだまだ勉強中の身ですが、利用者様および介護にかかわる皆様の想いに寄り添った提案をさせていただきます! 保有資格/福祉用具専門相談員

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